旅行記~ヨーロッパの真ん中から

欧州からの旅を、ひとこと英語と共に綴っていきたいと思います。

フィンエアーの有料座席指定は無駄だった件~「平行線を辿る」は英語で何という?

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これまでお伝えしてきたように、ここ10年ほど、日欧間はヘルシンキ経由で往来してきました。
 
ロンドンやパリ経由よりも、遅延やロストバッゲージが少なく、ヘルシンキ空港はコンパクトなので、乗り継ぎしやすいから。というのが理由です。
 
ヘルシンキ⇔日本間は、JALかフィンエアー、ベルリン⇔ヘルシンキ間のフライトは、フィンエアー利用、ということになります。
 
幸い、ベルリンからヘルシンキの便が遅延したため、ヘルシンキ空港で乗り継ぎ便へ猛ダッシュ!ということは何度かあっても、それ以外に特にネガティブな経験をしたことはありませんでした。
 
ところが、今年の夏には、フィンエアーも、所詮は外資系エアラインであることを、思い知らされたので、警鐘を鳴らす意味でも、ここに記しておきたいと思います。
 

1.フィンエアーの座席指定について

フィンエアーといえば、フライト運賃は比較的低価格ですが、座席指定はLCCのように有料です。(ワンワールド・サファイア以上会員は無料で座席指定可能)
 
チケットを予約しただけでは、12歳未満の子どもでない限り、家族でも離れて座ることになる可能性があります。
 
実際、夏の帰国時には家族も一緒だったのですが、私たちの席はバラバラになっていました。
 
フィンエアーウェブサイトを見てみると、こんな記載がありました。
 
"家族/友人と一緒に旅行します。隣同士で座るにはどうしたらよいですか。
「フィンエアーでは、同じフライト予約で搭乗されるお客様の座席を隣り合わせにするよう努めております。しかし、座席の空き状況によっては、隣り合わせの座席を保証できません。隣り合わせの座席をご利用いただくには、予約の管理から事前にご希望の座席をご購入いただく方が確実だと思います。」"(全文はこちらのウェブページ
 
というわけで、このページに従い、座席購入を試みました。
 

2.チャットは一見便利だけど…

座席指定は、フィンエアーウェブの「予約の管理」ページで、予約番号と苗字を入力してログインし、希望の座席をクリックすればできるはずでした。
 
しかし、いざお支払いの段階になると、次の段階へ進むことができず💦
 
何度行っても同じ結果だったので、画面に出ていたチャットを使って、問い合わせてみました。
 
以前、電話したら担当者が出るまで、1時間以上待たされたので、チャットは便利だと思ったのです。
 
が、このチャットが、とても不安定で…
 
まず自分の予約番号や名前、希望事項を伝えるのですが、1回目は、チャットの真っ最中に、担当者がなぜか一方的にチャットを終了。
 
それまでのメッセージも全て消えてしまいました😢
 
仕方がないので、再度チャットに入り、同じことを一から説明し、先方の応答を待ちます。
 
すると、運よく、最初の担当者が出てきたのですが、一方的に切れてしまったことへの謝罪などもなく。
 
「まあ、でも座席購入が第一目標だから」と思い、そのまま話を進めました。
 
しばらくすると、なんと今度は「接続が切断されました」というメッセージが出て、再び終了💦
 
呆然としつつも、ここまで来たら、座席変更するまではあきらめるわけにはいかない!と3度目のトライ。
 
(今思えば、ここで、潔くあきらめておけば良かったのですが…)
 
もちろん、最初から説明するのも3度目です😢
 
ほどなくすると、別の担当者が出てきたので、「これが3回目なんですけど」と言うと、幸い、データはそのまま残っていた模様。
 
というわけで、ようやく座席を購入することができました。
 
ここまでで、既に30分以上の時間を費やしていたのですが、座席変更料金約2千円はあっという間に引き落とされました💦
 
というわけで、フィンエアーウェブのチャットは電話より早く繋がりますが、スムーズに事が運ぶとは限りません。
 

3.搭乗ゲートで想定外のことが!

さて、当日はチェックインでも、家族同士、席が隣あっていることを確認し、いよいよ搭乗!
 
ところが、いざヘルシンキ空港の搭乗ゲートでバーコードをかざして、ゲートの中へ進もうとすると、なにやら小さなレシートが出てきて、係員が「ちょっと待って下さい」と、私たちの前に立ちはだかっています。
 
「何事?!」と思っていると、係員が「席が変更になっています」と一言。
 
家族も同様に阻止されたので、小さな紙を見てみると、なんと隣同士だったはずの席が離れています。
 
すかさず「私たち、座席購入して、隣同士の席にしたんですけど」と訴えると、
 
「機体が変更になったから仕方がない」の一点張り。
 
「じゃあ、返金はしてくれるんですよね?」と聞いてみると、
 
「ネットでチェックして。はい、次の人(こちらの話を聞く気は1ミリもなし)」
 
いずれも、謝罪の言葉や説明は一切なしで、ヨーロッパのサービスを久しぶりに体感しました😢

 
せっかく家族で一緒に座れると思ったのに、がっかりでしたが、後ろからどんどん乗客が入場してくるので、仕方なくその場は従うことに…

しかし、案の定、この後のフィンエアーの対応が、控えめにいっても最悪でした。
 

4.難航する払い戻し申請と機能しないリンク

払い戻し申請方法は、フィンエアーウェブのこちらのページにアクセスし、必要事項を記入するだけです。
 
数日後に、申請却下の返事がきました。
 
理由は「機体の変更は安全上の理由からによるもので、代替の席を準備したから、返金はできない」というものでした。
 
確かに、代替の席は用意されていましたが、隣同士の席ではなかったので、私たちが座席購入した理由「家族一緒に座る」という目的は果たされていませんでした。
 
しかも、これは上述のフィンエアーのウェブページに従って、購入した座席です。
 
そこを強調して、返信しました。
 
すると、もう一つ上のレベルの申請になり、カスタマーセンター担当者へ直につながるようになった模様。
 
それ以降は、申請番号と氏名を入れてアクセスするページで、同一担当者とやりとりを行うようになりました。
 
ちなみに、先方から返信があると、メールで「このリンクをクリックしてください」とお知らせがくるのですが、このリンクが正常に機能したことは1度もなく、エラーメッセージが出るだけでした💦
 
ですから、メッセージが来るたびに、自分でフィンエアーのウェブページから、返信ページを探して、ログインする必要があったのも、地味に面倒な作業でした。
 
このように、フィンエアーのシステムは、先述のチャットといい、正常に機能していないようでした。
 

5.平行線を辿ったまま

さて、上記のようなやりとりを行ったのですが、先方は「5列ルールに従っているので、返金はできない」の一点張り。
 
この5列ルールというのは当初予定されていた座席位置から5列以内に配置された席にお座りいただく場合で、窓側席または通路側席に関して座席位置に変更がない場合は返金しないというもの。
 
納得いかないので、「そんな話は、座席購入の時に聞いていないし(実際、そんなウェブページは予約時には導かれていない)、家族と隣同士になるには、事前に座席購入するのが確実、というウェブページの言葉を信じて購入したのに、裏切られたようだ」とまで、書いたのですが。
 
先方は全く応じる気はなさそうだし、いくらこちらの要点をシンプルにまとめても、返信はいつも同じ内容で、次回は電話で連絡しろ、とすら言ってきます。
 
結局、平行線をたどったまま、5-6回やり取りしましたが、このまま、やり取りを続けるのも、時間とエネルギーの無駄、と思うようになり(それが先方の策略なのか?)、返答するのをやめてしまいました。
 
金額は2000円と小さいですし、お金が全ての問題なわけではないのです。(もちろん、返金されれば嬉しいですが)
 
問題はフィンエアーのウェブページで「家族と隣同士になるには、事前に座席購入するのが確実」とうたっておきながら、実際は確実ではなかった、詐欺まがいの行為が、どうしても許せなくて。
 
このように、フィンエアーの座席指定は意味がないことがわかったので、二度と利用することはないと思います。
 
家族からは「フィンエアーはコストカットを猛烈に行っていて、機内食も以前に比べてボリュームがかなり小さくなった。チャットやリンクが機能しないのも、そこまでメンテナンス(資金)が回っていないのだろう」と、的を得たコメントが。
 
しかし、いくらコストカットを行ったとしても、こんな形で顧客からお金を巻き上げるとは、企業としての姿勢が疑われます。
 
冒頭のとおり、ヘルシンキ空港は使い勝手が良く、ラウンジも快適、フィンエアーの遅延・ロスバゲ率も他の欧州航空会社に比べて良かったので(マリメッコも可愛いし💕)、長い間利用してきましたが、次回からはドーハなど別の経由地も視野に入れて検討しようと思います。
 
 

 

★今日のひとこと英語★

”Our opinions have been on the separate tracks.”

「私たちの考えは平行線を辿ったままだ」 

 

別々の道(線路)にいる、という表現で、イメージしやすいですね。

 

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今日も読んでいただき、ありがとうございました!